登録販売者資格試験の難易度は?
登録販売者の試験は受験資格不要で、公的資格の中でも難易度は高くないとされています。
とはいえそれは薬剤師や税理士といった難関資格との比較の話。全くの初心者が、パラパラと問題集を眺めただけで合格できるほど簡単な試験ではありません。
では実際どれくらい難しいのでしょうか?
- 合格率の推移
- 他の資格との比較
を見ながら登録販売者の難易度を測ってみましょう。
過去5年間の登録販売者試験合格率
2018年2月現在、厚生労働省HPから参照できる最近の合格率は以下のとおり。
単位:人
年度 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
---|---|---|---|
2016年 (平成28年) |
53,369 |
23,330 |
43.7% |
2015年 (平成27年) |
49,864 |
22,901 |
45.9% |
2014年 (平成26年) |
31,362 |
13,627 |
43.5% |
2013年 (平成25年) |
28,527 |
13,381 |
46.9% |
2012年 (平成24年) |
28,050 |
12,261 |
43.7% |
※最新の2017年試験合格率は発表となり次第掲載いたします。
過去5年間の合格率を見ると、おおむね45%前後で推移しているのがわかります。
平成27年から受験資格が撤廃となり、学歴・実務経験に関わらず『誰でも受験可能』になりました。そのため前の年に比べ2万人近く受験者が増加していますが、合格率は横ばいでした。
県別に合格率が違う
登録販売者の試験は各都道府県により開催されます。出題内容は厚生労働省のガイドラインに沿って決められていますが、合格率は地域によって異なります。
北海道 |
62.40% |
---|---|
東京都 |
42.71% |
愛知県 |
50.31% |
大阪府 |
49.73% |
福岡県 |
33.46% |
このように最も高い北海道と福岡県を比べると30%近い合格率の差があります。さらに同じ都道府県でも、年度ごとの合格率が10%以上違うことがザラにあります。
ちなみに登録販売者試験は地域をまたげば併願受験ができます。つまり上記の合格率も『のべ人数』での計算。そのため詳細な数値は公表されていませんが、実際には合格率が1〜2%下がっているものと考えられます。
薬剤師と合格率を比較すると
登録販売者 |
43.7% |
---|---|
薬剤師 |
76.8% |
同じ医薬品販売の資格である『薬剤師』の合格率は76.8%でした。登録販売者の同じ年と比較すると30%以上の大きな差があることがわかります。
この差の原因は試験問題の難しさではなく、受験資格が無いことに要因があると考えられます。
- 登録販売者
- 薬 剤 師
→学歴・年齢問わず受験できる
→6年制の薬学部課程を卒業した人が受験できる
登録販売者は受験への敷居が低いためか『勉強しないまま受験する人』が多く、全体の合格率を下げています。対して薬剤師は6年間キッチリ履修した人のみが受験しているため、狭き門ではありますが合格率自体は高いのです。
他の資格と難易度を比べると?
では合格率とあわせ、試験自体の難しさで比較してみましょう。
登録販売者を平均のとした場合の、小売関連資格や知名度の高い資格と比べてみます。
資格名 |
平成28年合格率 |
難易度 |
受験資格 |
---|---|---|---|
登録販売者 |
43.7% |
不要 |
|
薬剤師 |
76.8% |
要 |
|
宅建士 |
15.4% |
不要 |
|
日商簿記2級 |
平均17.1% |
不要 |
|
販売士2級 |
平均63.1% |
不要 |
|
漢字検定2級 |
平均21.1% |
不要 |
※日商簿記・販売士・漢字検定は1年に複数回実施のため平均としています
ジャンルが違うものもあり単純比較はできませんが、登録販売者の難易度は日商簿記2級と同程度。どちらも初学者の勉強期間は3〜6ヶ月とされ、150〜200時間の学習が目安です。
確実に合格を勝ち取るためには?
登録販売者の試験は
- 全体の70%の得点(84/120問)かつ
- 各章の35〜40%以上の正答率
を満たせば合格。
『35〜40%以上の正答率』は足切りラインと呼ばれ、県別に違うのが特徴。また試験も各都道府県主催で行われるため、合格率は地域によって違います。
これを踏まえて、確実な一発合格を勝ち取るポイントを押さえておきましょう!
合格率を高める3つのポイント
試験時間は240分、出題数は120問。つまり1問2分ペースが必要です。問題を読んで考えて…だと、あっという間に時間が過ぎます。つまずいたら一旦飛ばし、先に進んで点数を稼ぎましょう。
どの章も最低50%は解けるようにしたいところ。特に出題数が多い3章は落とせません!暗記で対応できる部分もあるので対策は入念に。受験地域の足切りラインを把握しておくのもポイント。
都道府県別の合格率を把握しておき、併願で近隣都道府県との複数受験をする方法があります。近隣であれば試験日があまり離れていないので、確実に合格を手にしたい人は併願して『滑り止め』をしておくのも一つの手段でしょう。
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