登録販売者は独立開業できる?

登録販売者 独立開業

 

登録販売者の資格を取ると、医薬品全体のうち9割以上を占める第二類医薬品・第三類医薬品の取り扱いができるようになります。

 

そのため登録販売者が目指す独立はドラッグストアの開業になるでしょう。独立が成功すれば、収入は一気に跳ね上がり年収1千万円超えも夢ではありあません。

 

現在は様々な販路で独立を目指すことができます。どのような独立の形態があるでしょうか?

 

登録販売者の独立は主に2パターン

パターン@
ドラッグストアを開業する

登録販売者 独立開業 ドラッグストア

 

自らがドラッグスアを一から計画し、完全独立開業する方法です。陳列する医薬品や取り扱う商品、営業時間、レイアウトはすべて自分の意のままに決めることができます。

 

独立にあたって、以下の事柄を税理士・行政書士・社労士などと連携して決めていきます。

 

出店場所の確保

お店を出す土地・開業物件を探します。新たに建物を建てる場合は、店舗面積や駐車場スペースを考慮し決定します。

 

資金の確保

資金は金融機関からの融資が必要です。事業計画を立て、銀行などに相談します。開業には物件取得費を除いて1000万〜2000万円が必要とされています。

 

仕入れ先の確保

医薬品をはじめ取り扱う商品の仕入れ先を決めます。製薬会社や仲卸業者にアポを取り、各商品の仕入れ手配と原価の交渉をします。

 

販売設備の確保

陳列棚やレジ、カゴや各種備品、商品管理用パソコンなど営業に必要なものを揃えます。業務用品店など事業者向けのお店や、什器業者を手配します。

 

従業員の確保

店の規模に応じスタッフを募集します。オープンまでの間、従業員に一連の店舗業務を教育します。

 

出店までに必要な手続き

開業する場合は、所在地を管轄する保健福祉事務所・または保健福祉事務所センターへの届け出が必要になります。各地域の福祉保健局へ相談してみてください。

 

独立パターンA
フランチャイズに参加して開業する

ヘルスケアローソン

写真引用:ヘルスケアローソン

 

チェーン店のオーナーとなり、店長兼経営者として独立する方法です。『半独立』と言った方が正しいかもしれません。

 

一例として、コンビニ大手・ローソンでは登録販売者の有資格者向けに『ヘルスケアローソン』のフランチャイズオーナーを募集しています。

 

ヘルスケアローソンとは高齢化社会に対応するための独自業態で、

 

  • OTC医薬品
  • 日用品
  • 化粧品

 

の品揃えを強化したコンビニエンスストア。出店数を増やすためオーナーを広く募っています。

 

フランチャイズのメリット

登録販売者 独立 フランチャイズ

リスクが少ない

すでにチェーン店としてのノウハウがあるため、全てを一から自分で始める独立開業よりも失敗のリスクは少ないでしょう。

インターン制度あり

いきなりコンビニ経営と言われても難しく感じますが、フランチャイズオーナー向けのインターン制度があります。働きながら実務を身に付けることができます。

特典がある

3か月間の給与や転居費・住居費の支援、加盟金(研修費+開店準備手数料)100万円免除など好条件があります。

 

フランチャイズは独立開業からは少しスケールダウンする印象がありますが、チェーンストアという大きな後ろ盾がつくことにはメリットもあります。

 

もちろんチェーン店ですから、お店のすべてを自分の自由にはできません。しかし確立されたノウハウとブランド名は、集客や従業員募集にも役立つでしょう。

 

ネット販売で独立はできる?

登録販売者 独立 ネット通販

 

現在はインターネットでも一般医薬品を購入できる時代になりました。登録販売者なら販売できそうに思えますが、ネット販売のみで独立することはできません。

 

ネット販売には多くのルールがあります。一例を挙げると、

 

  • 薬局・薬店の許可を取得した有形の店舗が行わなければならない
  • 店舗名称を厚労省ホームページに一覧掲載
  • ネットの他に対面・電話での相談体制を整備
  • オークション形式の販売の禁止
  • サイトには実店舗の写真があること

 

など。これ以外にも非常に多くの細かいルールが定められています。

 

ネット通販は誰でも簡単に開業できるイメージがありますが、医薬品に関しては話は別。厳格な規制があり、基本的には店舗ありきのものと考えましょう。

 

※参考・引用:
https://liskul.com/wm_medicineecrule-4890#01
(LISKUL・外部サイトへリンクします)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/140214-1-3.pdf
(厚生労働省・PDFで開きます)

 

登録販売者の独立開業の条件

登録販売者 独立 条件 管理者

 

登録販売者の資格を取ったらすぐに独立できるわけではありません。資金や運営の問題だけでなく、開業自体に条件があります。

 

店舗管理者の設置

 

薬局・ドラッグストアなど一般用医薬品を販売するお店は、必ず店舗管理者を一名設置しなければなりません。第二類医薬品・第三類医薬品を販売する店舗の管理者になるには、

 

  • 過去5年間のうち、薬剤師または登録販売者の指導の下合計2年以上の実務経験

 

が必要になります。つまり全く医薬品販売の経験がない人は、資格を取ったからといっていきなり独立開業することはできません。

 

開業までの間に、

 

  1. 薬局などで実務経験を積む
  2. 店舗管理者となれる薬剤師または登録販売者を雇用する

 

のどちらかがを満たさなければいけないのです。

 

登録販売者 開業 実務経験

 

まずは接客ノウハウや店舗経営の流れを掴むためにも、実際にお店で経験を積むのが一番でしょう。薬剤師や仕入れ先・取引先、そしてお客さんとのコネクションを作る意味でも、修行期間ととらえて有意義なものになるはずです!

 

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